ママの笑顔が消えてしまった。
子どもが生まれる前は、いつも笑顔だったママが育児に追われて、
いつもイライラしている。
言葉がキツくなる。
家の中が暗い。
ママが変わってしまった、と思っているパパは多いのではないでしょうか。
今回の記事では、
- 子どもを産んだことによるママの変化
- ママに落ち着いてもらうために必要なこと
- 男性にもメンタルクライシスはある
以上のことについて、解説していきます。
女性のことを理解し、ママのメンタルにきちんと向き合うきっかけになれば嬉しいです。
子どもを産んだことによるママの変化
ホルモンバランスの変化
産後はホルモンバランスが崩れやすくなります。
妊娠中は、妊娠状態を保つためにホルモンが多く分泌されますが、産後はその役目を終えるため、ホルモンの分泌が大幅に減少します。
これによって、ホルモンバランスが崩れるのです。
症状は個人差はありますが、特徴的なものとしては以下のようなことがあります。
生理不順になる
産後は女性ホルモンが安定しないため、生理周期が乱れることが多くなります。
授乳期間にもよりますが、6ヶ月から1年くらいで再開します。
母乳による保育期間が短いと月経の再開は早くなり、非授乳の場合は2ヶ月から4ヶ月くらいで再開することが多いようです。
不眠になる
睡眠は様々なホルモン分泌に関わっています。
質の良い睡眠が取れていればホルモンバランスは安定しますが、ホルモンバランスが崩れてくると不眠の原因になります。
太りやすくなる
女性ホルモンのエストロゲンには、満腹中枢を刺激して食欲を抑えたり、脂肪の代謝を助けてくれる働きがありますが、
ホルモン分泌が減ってくると太りやすくなる傾向があります。
肌荒れやゴワゴワな髪の毛
女性ホルモンのエストロゲンには、女性の肌をみずみずしく保つ働きや、髪の毛のツヤを維持する働きがありますが、
ホルモン分泌が減ってくると、肌荒れ・シワ、ゴワゴワ髪になりやすくなります。
育児不安
核家族が当たり前の現代においては、育児について相談できる人が周りにいないケースがあります。
特に初めての出産・育児においては、その不安も大きいです。
ネットで調べればいろいろな情報が出てきますが、いっぱいあり過ぎて何が正解かわからずまた悩んでしまう。
そして、どうしても周りの子と比べてしまって、よりいっそう焦りからの不安が押し寄せることもあるでしょう。
パパの言動
シャンプーの買い置きがないの見て
「シャンプーないんだけど」
風呂上がりに自分の下着がないと
「オレの下着どこー」
お出かけ前に、自分の支度だけ終えると
「まだ支度出来いないのー」
パパに悩みごとを相談したら
「それはこうすればいいんだよ」
などなど。
このようなことを何の悪気もなく言ってしまってませんか?
ママだって余裕のあるときであれば、サラッと受け流せることもあると思います。
しかしながら日々の育児で疲れている時は、精神的にもとってもナーバスになっていています。
ちょっとしたパパのこうした言動に敏感に反応してしまいます。
そう、悪いほうに。
思い当たるフシがあれば要注意ですよ!
ママを落ち着かせるために必要なこと
さまざまな理由で不安定になったママの精神的なフォローは、パパにしか出来ないとても重要な役割です。
ここで、マズローの5段階欲求を見ていきましょう。
マズローの5段階欲求
マズローの5段階欲求とは、アメリカの心理学者であるアブラハム・マズローが提唱した人間の欲求を5段階に階層化した指標です。
この中で大事なのが、上から2階層目の「承認の欲求」です。
「承認の欲求」とは、周りの人から自分のことを受け入れてほしい、認めてほしい、自分のことを認めてもらいたいと思う欲求のことで、多かれ少なかれ皆が持っている欲求です。
「承認の欲求」が満たされないと、
- 自分を受け入れてもらえなかった。
- 自分は必要とされていない。
このような状況は、承認されたい人からすると、「拒絶された」「無視された」と感じて辛くなってしまいます。
また、人によっては自分の人格をも否定されたと捉えて、受け入れてくれない相手に対して攻撃的な態度をとってしまうこともあります。
効果的なのは「共感・受容・賞賛」
共感
まずはママの話をしっかり聴いてあげることが大切です。
ママから相談されたことに対して、どうしてもパパは「それはこうすればいいんじゃない」というような、問題解決思考で返答をしてしまいがちです。
それでは逆効果です。
ママにしっかり向き合って、ママの言うことをしっかり聞いてあげてください。
そして「共感」するのです。
アドバイスはしなくていいのです。
しっかり「共感」してあげることでママの心にも余裕が出てきます。
受容
ママは「理想のママ像」を置いて求めてしまうものです。
また他のママと比べて「こんなこともできてない、あんなこともできてない」と自信を無くしてしまうこともあるでしょう。
そんな時に、パパがありのままのママを受け入れてあげましょう。
まずはパパがママを受容してあげることで、ママ自身が自己受容できるようになっていきます。
自己受容ができるようになると、自分自身のいいところも悪いところも受け入れられるようになるため、自分への失望感も少なくなっていきます。
賞賛
日々、育児に頑張っているママのことを褒めてあげてますか?
もし、褒めてあげられてないのであれば、今日から褒めてあげましょう。
褒めて認めることによって、ママの自身が蘇ってきます。
また、誰かを褒めるには、褒められないとできないものです。
ママが子どもをあまり褒めていないようであれば、それはパパがママを褒めていないサインかもしれません。
パパにもメンタルクライシスはある
ここまで、ママのメンタルについて解説してきましたが、パパにもメンタルクライシスはあるのです。
真剣に育児に関わっていれば、女性だから男性だからということは関係ありません。
苦しさや孤独感から精神的にキツくなることも多いと思います。
中程度以上のメンタルヘルスの不調リスクがあると判定された父親・母親・世帯の割合
夫婦の両方またはどちらか一方:15.1%
夫婦の両方 : 3.1%
出典:国立成育医療研究センター 2020年
男性の場合、特に真面目で優しい方が追い詰められてしまうことが多いという場合もあるでしょう。
まとめ
ママは産後に様々な要因でメンタルや体調が変化します。
パパはこれが当たり前であることを認識することが大切です。
もちろん、パパだって仕事に育児に頑張っているとは思いますが、それ以上にママは頑張っているんです。
そんなママに対して日頃の感謝と尊敬の念を込めて「ありがとう」と言ってあげてくださいね。
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